ラックスリサーチ、2021年に化学品・材料業界が注目すべき技術トップ5を発表

マサチューセッツ州ボストン - 2021年1月14日 - サステイナビリティへの対応やデジタルトランスフォメーションの加速は、向こう20年で化学品・材料産業を大きく変えることになります。先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチは、年次技術予測レポート、「Foresight 2021:Top Emerging Technologies to Watch(Foresight 2021: 2021年に注目すべき先端技術)」にて、2021年に注目すべき技術の総合ランキングトップ12に加え、化学品・材料産業における主要技術トップ5を発表しました。

ラックスリサーチは、本調査にて注目の技術を特定する際、まず、独自開発のデータアナリティクスプラットフォーム、『Tech Signal(テックシグナル)』にてイノベーションデータの分析を行い、技術開発への関心が急速に高まりを見せている技術を特定しました。ただし、注目度が高く技術開発が盛んに行われていたとしても、規制や事業性など、商用化において克服すべき重大な課題を抱えている技術も存在します。そこで、データ分析によるランキングに対し、自社の技術専門家であるアナリストが事業性などの最終的な技術評価を行い、今回の総合ランキングおよび産業別を作成しました。

「気候変動政策やデジタル化の加速は化学品・材料産業に多大な影響を及ぼします。各社ともサーキュラーエコノミー(循環型経済)への対応を余儀なくされる中、廃プラスチックは将来的に最も価値のある原料へとなるでしょう。そのため、化学品・材料産業は、今後、倍数の経済にますます依存する、より分散化された産業へと変化します。同時にデジタルセールスプラットフォーム導入はカスタム化の普及につながり、スペシャリティ事業とコモディティ事業の差異を埋めることになり、カニバリゼーションへと繋がることになります」、と、ラックスリサーチのシニアアナリスト、Anthony Schiavoはコメントしています。

化学品・材料産業が2021年に目指すべき技術トップ5は以下の通りです。

1. プラスチック廃棄物の再利用:プラスチック廃棄物の増加は数十億ドル規模のリスクであり、先端プラスチック再利用技術はプラスチック廃棄物対応に不可欠であり、高付加価値商品市場という事業機会を生みます。

2. マテリアルインフォマティクス機械学習を材料開発に応用することは研究開発の効率化やコスト削減につながるだけでなく新たなビジネスモデルの活用を助け、よりスピード感を持った組織運営が可能となる

3. デジタルセールスプラットフォーム:Eコマースやセールスオートメーションは化学品・材料産業でも今後普及し、カスタム化、商品利用に関するサービス提供にも影響を与えることになる

4. 3Dプリンター3Dプリンターは材料メーカーにユニークな成長機会を提供するものの、プロフィットシェアを獲得するにはバリューチェーン下流へ進出する準備が必要となる

5. 合成生物学:合成生物学はサステイナビリティへ貢献するだけでなく、よりフレキシブルで分散化された化学品製造を可能とし、場合によっては新規市場への参入や低価格化に貢献する

化学品・材料産業が2021年に注目すべき主要技術トップ5をまとめたインフォグラフィックこちらからダウンロード可能です。

ラックスリサーチについて

ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)は先端技術の事業性評価・動向調査を専門とする米系調査会社です。世界の大手企業、政府系機関、コーポレートベンチャーキャピタル、大学、スタートアップ企業を主なクライアントとし、先端技術が生み出す事業機会特定をサポートしています。

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